二中通りの甲南中には三方限の碑があります。

二中通り電停は、以前は交通局電停と言いました。ここに交通局があったからです。でも平成27年に交通局は上荒田に移転しました。その後に電停の名前が「二中通り」電停に変わりました。

甲南中学校には三方限（さんぽうぎり）の碑があります。

「二中通」の電停を降りて、二中通りを歩いていくと右手に甲南中学校が出てきます。甲南中学校の正門の横には古そうな碑が建てられています。

二中通の電停から歩いていきます。

これが、「三方限（さんぽうぎり）の碑」です。正確には、「三方限出身名士顕彰碑（けんしょうひ）」です。

甲南中学校正門横の三方限の碑です。

三方限の碑に説明文がありました。それには、『偉人たちの育った町』　　　−甲突川をはさんで競いあった英才教育−と書いてあります。

三方限では薩摩藩の郷中(ごじゅう)教育が行われていました。

鹿児島の城下では、城下士の居住区をいくつかの地域にわけて、それを方限(ほうぎり)といいました。方限は郷ともいい、郷ごとにつくられた青少年の教育機関を郷の相中(あいじゅう)、略して郷中(ごじゅう)と呼ぶようになったのです。

したがって郷中方限といえば、現在の学区にあたります。薩摩藩は郷中での子弟教育に独特のしくみを取り入れ、子供たちを幼少の頃から厳しくしつけました。

｢十八交りを結ぶ健児の舎｣という頼山陽の詩は、当時18あった郷中の姿を伝えています。

三方限からも加治屋町と並んで明治維新の偉人達が輩出しました。

その中で、高麗、上之園、上荒田の三方限は加治屋町方限と並んで、幕末から明治にかけての偉人を数多く育てたことで知られています。

甲南中学校の場所は高麗の方限でした。

昭和10年、これら偉人たちの業績を顕彰するため顕彰碑が建てられました。碑文は文豪徳富蘇峰が書いたものです。まあ、この一帯は、郷中教育で多くの偉人たちが輩出した場所なのです。

あなたも二中通電停を降りて、鹿児島まち歩きをしながら昔の偉人たちの足跡を訪ねてみませんか。